948:恋人は名無しさん:投稿日:2006/05/18 (木) 17:38:04
修羅場かどうか微妙な上にカップル板で良いのかも微妙だけど
他に投下出来そうなスレもないので
2年ほど前の話、30歳になったオサーンの告白を聞いてくれ
前スレの二股された同士で付き合った人に触発されて
自分自身の整理の為に投下する
文章の変でも怒んないでね。結末納得いかなくても怒らないでね。
950:948:投稿日:2006/05/18 (木) 17:41:43
俺(R)と彼女(T)との出会いは大学時代のことでした。
大学2年の時に知り合い意気投合し、なんでも話せるよき友人から
愛する恋人になるまでそれほど時間はかからなかった。
大学卒業後お互い地元の会社に就職し
しばらく親元にいましたが、お互い将来結婚を考えていたので
俺は家を出て一人暮らしをはじめ彼女とは半同棲状態でした。
「お互いを大事に出来る関係でいよう」
お互いそう言いながら、結婚に向けて努力する日々は
非常に充実したものでした。
彼女も仕事(営業)に慣れてきたころ、彼女は失敗を犯してしまいました。
俺も心配で色々アドバイスをしましたが、違う会社であるため
なかなか気の利いたアドバイスも出来ず
苦しむ彼女の為に慰めてあげることしか出来なかった。
彼女の失敗はそれほどたいしたものではなかったのですが
その挽回を一生懸命している彼女を見て
俺は改めて彼女との結婚を真剣に考えていました。
上司のフォローのおかげもあって彼女のトラブルは無事解決し
彼女は上司の仕事振りに憧れを抱いていたようでした。
「Sさん(上司)は仕事も出来て、人間的にも素晴らしい
会社辞めようかと思ったけど、Sさんが引き止めてくれたから
残ることにした」彼女から具体的にSのことを聞いたのは、このときが初めてでした。
952:948:投稿日:2006/05/18 (木) 17:43:20
彼女との生活も2年を過ぎようとしている時
お互いの両親のプレッシャーもあり、俺からプロポーズし
具体的に結婚へ向けて準備が始まりました。
時折彼女はSさんの仕事振りを褒め、
「Sさんがいなければ自分の今はなかった」と言うようになって
俺はなんとなく不快感を感じながらも、そんなことで目くじら立てるような人間だと
彼女に思われるの嫌なので「そうだね」と同意しながら話を聞いていました。
そのころ俺も会社の新規プロジェクト要員として抜擢され
忙しいながらも充実した日々を送り、本格的に彼女と同棲し始めた。
残業も超過気味の状態でしたが、彼女との結婚資金のこともあり
「取り合えず1年程頑張れば余裕が出来るから、そのころ結婚しよう」
と彼女に告げました。そのときの彼女は嬉しい様な悲しいような
複雑な表情を浮かべ「無理しないでRくんのペースで頑張って」と
励ましてくれた。このとき俺は純粋に彼女の優しさに少し感動し
「絶対に成功させて見せる」と息巻いていました。
プロジェクトも佳境に入り始めると遠方への出張も多くなり
1ヶ月の内1週間ほど家を空ける日々が3ヶ月ほど続いていた。
「私のことは心配しないでいっといで」笑いながらいつも送り出してくれた彼女に
少し罪悪感を感じつつ、「もう少しだから待ってて必ず幸せにする」と
心の中で固く決心していました。
954:948:投稿日:2006/05/18 (木) 17:44:54
金曜から日曜までの出張予定だった時、会社で急な訃報が入り
午後からの予定だった出張を取りやめ午後6時頃喪服を取りに自宅へと
帰ってきましたが、アパートの駐車場に見慣れない車が止まっていました。
「彼女の友達かな?」と思い取り合えず空いているスペースへ車を止め
部屋を見上げた時部屋には電気がついていて彼女ともう一人の影が
ぼんやりカーテン越しに見えました。「今日はえらく早い帰りだな」と思いつつ
急いで階段を上っているとき、なんとなく違和感を感じました。
なんか嫌な予感がしたアパートの2階にたどり着いたとき
違和感の理由が分かった。車だ、彼女の友人で黒のBMWに乗ってる
奴なんか聞いたことない、すぐに車に引き返し車の中を覗いてみた
明らかに男物スーツの上着と、鞄その他の痕跡で男の車だとすぐに分かった
すぐに引き返し玄関まで来たとき、新聞受けに耳を押し付け中の様子を伺った。
明らかに男の声がする、しばらく立ち尽くしたまま呆然としてたが
気を取り直しもう一度耳を押し付けた。扉の開く音と、寝室の扉につけてある
鈴の音が聞こえた。心臓はばくばくして、今にもはちきれそうだった
頭の中に「なぜだ」という疑問と、「間違いかも」という気持ちが錯綜していた。
957:948:投稿日:2006/05/18 (木) 17:46:42
取り合えず心を落ち着けそっと家へと入った。「気づかれないか?」と
どきどきしたが気づかれることもなく家へと入れた。
忍び足で寝室の前まで来ると中から声が聞こえていた、それほど
防音性に優れていない扉から漏れ出す声に、心が締め付けられるように
苦しくなってきたが、頭の中には「真相」を突き止めることしかなかった。
ゆっくり近づいてそっと耳を当てた。男の声が聞こえる
「婚約者がいるのにこんなことしてていいのか?悪い奴だな」と笑いながら言っている男の声
「彼のことを言うのはよして下さい!本当に愛しているのはSさんだけ
彼とは結婚するだけよ、最近忙しくてセ○クスもしていないもの
誘われてもSさんの為に断るから安心して」少し怒り気味で彼女が言った
「断るなよ怪しまれるじゃないか、俺はお前の心があればそれでいいんだよ
俺はお前のすべてを幸せにはしてやれない、君も幸せになって欲しい
だから彼とも上手くやって欲しいんだ」
「そんな事いわないで、分かっているのでも今は私だけを愛して欲しい・・・」
お互いの愛のささやきが耳に入ってくる。立っているのがやっとだった
なんとなくもたれ掛かって最後に彼女の声が聞こえた
「仕事も男としての魅力もあなたの方が上、愛してるのはあなた
彼は2番目よ、お願い愛してるといって」彼女が切なそうに言っているのが聞こえた
俺はは気づかれないように出ていった、ふと喪服のことを思い出し実家に帰り
喪服をきて通夜にでた、故人を偲んで泣いている人もいた
俺は全然面識がない人の通夜で、一人さめざめ泣いていた。
959:948:投稿日:2006/05/18 (木) 17:49:37
俺は彼女との結婚を取りやめなかった、2番目の意地を見せてやりたかった
ほとんど家にも帰らず、取り付かれたように仕事をした。
彼女からの電話には常に出ていた「心配ない」「もう少しだ」と自分でも驚くほど
冷静に彼女に対応していた。無事プロジェクトは成功し最後の頑張りが認められ
俺は新工場のそこそこ重要なポストにつくようになった。
その年彼女と無事結婚した新婚旅行にも行かず仕事に打ち込んだ
彼女は寂しそうに「あなたの為だもの、私は我慢するわ。落ち着いたら旅行しましょうね」と
明るく振舞っていた。彼女は仕事を辞めて専業主婦になった、俺は出来るだけ夫婦生活を
するようにしていた
でも確実にSとは続いていた。証拠は写真、防犯ビデオ(妻に内緒で)
俺名義の電話の通話記録も取って置いた。屈辱的な内容のものも
全部残していた。復讐なのか執着なのか分からなかったけど何回もそれを
見てやるせない気持ちになっていた
妻になった彼女は私の仕事には無関心だったが、確実に増えている収入については
素直に喜んでいてSが家へくることも少なくなった。
それから1年ほど妻とSが切れていたのか分からなかったが
表面上は平穏な夫婦生活を送っていた。妻からは「そろそろ子供が欲しいわね」と言われたが
まだすべてを吹っ切れていなかった俺は「もうしばらく待ってくれ」といい続けていた。
それからしばらく経ったある日、会社の取引先リストに妻の会社を見つけた。
よく考えれば彼女の会社は商社なんだから製造業のうちと取引があっても
おかしくない、購買担当に話を聞いてみると割りと最近の話のようだった
「Sという人を知っているか?」と聞いてみると担当課長だと言うことらしい。
夜妻に一度Sさんを紹介して欲しいとお願いしてみた、妻は少し動揺し
もう連絡も取っていないからいきなり変だからと言ったが
「別に仕事の話も込みなんだからおかしくないだろ、相手も担当課長なんだし
俺も直接関わってはいないけど何かと援護は出来る、昔お前が世話になったんだから
一度顔合わせするぐらいで何も変なことはない」と半ば強引に連絡を取るように言いました
妻はしぶしぶ「一度聞いてみる」とだけ言っていた。当時Sは30代前半、俺と妻は27歳でした。
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